宗雲先生の教室に入った初心者は、デフォルメ系のお地蔵さん↓を6体作ります。6体で3年はかかります。6回繰り返すことで顔の作り方などパターンを覚えていき、本格的な仏像へと段階を踏んで移行していきます。
本格的といっても最初は初級の、小さな作りやすいもの。平面(下図・したえ)と立体(彫像)の位置関係を理解していく段階です。「仏像彫刻のすすめ」に載っている救世観音↓やミニ白衣観音↓、恵比寿さんを作る人が多いです。デフォルメと本格的な像の中間くらいの内容。
そこから段々大きさや造作難易度を増していき、20~25cmくらいの6寸像を作れるようになったらもっと大きな8寸とか1尺。あるいは逆に、極小のもの。
初心者から教室に通って6寸像を作れるようになるまで、少なくとも5年くらいは見ておいたほうがいいです(家でもバリバリ彫るならもっと早いかも)。
1体を作るのにかかる時間は、初心者用のデフォルメ系お地蔵さんで40時間くらいか、もう少しだと思います。4時間の教室だけでやろうとしたら約1年、家でも彫ればもっと早くなります。
初級の救世観音も作業に必要な時間としては似たようなものですが、難易度が上がる分、時間がかかるかもしれません。
「仏像彫刻のすすめ」掲載の6寸地蔵菩薩(台座光背込み)↓で100時間台(100~200の間)かと。教室だけで彫れば数年かかります。
経験とともに作品の大きさや難易度も上がりますが、作業も早くなります。かかる時間は人により、彫像により、経験値により、全く違います。仕事をしながら教室に通う人は、家で時間を作るのが難しく(すき間時間にできる作業ではない)教室でだけ彫る人が多いです。また、年齢とともに夜目が利かなくなるため、昼しか作業できない人も出てきます。
効率的に趣味をやりたい人には向きません。そもそも趣味に効率を持ち込むと続きません(仕事には必要)。仏像彫刻は時間のかかる、時間を贅沢に使う趣味です。ちなみに、お金のかけ方は人それぞれです。
仏像彫刻は彫る過程そのものを楽しむ趣味です。完成品はあくまでもその結果であって、上手くても下手でも構いません。彫っている時間が大切です。落とした木くずと一緒に心もきれいになっていきます(by松久宗琳氏)。
1体完成させるのに時間がかかる分、趣味の陶芸のように置き場に困るほど沢山は作れません(作れる人も時々います・笑)。
お寺にあるような大きな像を作りたければ師の下で修行するか本格的な学びをしてください。カルチャー講座通いではなく、仕事レベルの学びが必要です。ここで紹介するのは初心者に向けた趣味の仏像彫刻についてです。静岡市の大安寺にはご住職が彫った巨大な像がありますので、どこでどんな勉強をしたか聞いてみてもいいかもしれません。
なお、1体制作にかかる時間は計ったわけではなく、これを書いている個人の制作年数から計算した大体の見当です。大きくずれても責任はとれません(笑)。
興味ある方はできるだけ早くに始めましょう。若ければ若いほど、体が言うことを聞きますから、基礎の学びが楽です。手と目が利くうちにしかできない趣味です。試してみて合わないと思えば次を探せばいいだけです。



